コエンザイムQ10は臨床でも良く使われる医薬品

コエンザイムQ10は最初サプリメントとしてではなく、心臓病の症状を緩和する医薬品として使われたように、現在も疾病によっては臨床で投与されることも多いです。

コエンザイムQ10が有効に使われている例として紹介したいとおもいます。

循環系疾病とコエンザイムQ10系医薬品

循環系疾病は早くからコエンザイムQ10が使われていたように、最もメジャーなコエンザイムQ10系の医薬品です。

メインは心臓に対する投薬で、心不全、冠状動脈硬化性心臓病、高血圧、低血圧など、多岐にわたり使われています。

それは人体の中でもコエンザイムQ10の濃度が高いのが心臓なのですが、心臓病の患者のほとんどがコエンザイムQ10を不足させているからです。

コエンザイムQ10を摂取することで、中高年のうっ血性心不全患者の75%が症状の改善をみせるくらいに効果が期待できるものです。

さらに心筋の無酸素呼吸を助けてくれる上、ウィルス性の炎症を抑え、心律動異常もふせぎます。

また他にもコエンザイムQ10が循環系に与える良い影響として、血流の抵抗を減らして血液の調整に関わったり、心筋のポンプ力の回復によって、むくみ・冷え性・動悸・息切れなどの解消に効果があることが分かっていて、実際に臨床的に使われています。

肝臓疾患とコエンザイムQ10系医薬品

人体の細胞の中で、心臓に次いでコエンザイムQ10の濃度が高いのは肝臓です。肝臓は細胞の入れ替わりが激しい器官で、生体維持に対して大量のエネルギーが使われます。そのためコエンザイムQ10が最も必要とされる臓器です。ですから肝臓のコエンザイムQ10が不足すると、肝不全など深刻な症状が発生することが予想されます。

肝炎ウィルスをもっている人は、肝細胞が少しずつ死滅しています。死滅した肝細胞は再生しなければなりませんが、そのためにより多くのコエンザイムQ10必要になるので、体外からの補給が必要になります。

ところで心臓もそうですが、必要なところに必要な成分が配置されているところに、人体の神秘性を感じます。

それ以外の症状とコエンザイムQ10系医薬品

・免疫不全及び低下:コエンザイムQ10の細胞活性化によって、リンパ細胞の免疫の働きを促進させます。

・新生物:潰瘍の治療の際に、補助的な役割を期待してコエンザイムQ10を投与します。免疫を促進させ、細胞内のミトコンドリアの機能を強く活発にさせることで、新生物の増殖を抑えるこうかを狙います。

・神経運動系疾患:コエンザイムQ10の補酵素としての効果により、筋肉エネルギーの発生をうながし、代謝の向上も狙います。パーキンソン病の患者の細胞のコエンザイムQ10は健常者の3分の2程度しかないので、初期の治療においてコエンザイムQ10を摂取させることで、治療効果の改善が認められています。

・各種の薬剤の副作用を抑える:疾病の治療に使う薬剤には、健康な細胞に対して良くない影響を与えるものも少なくありません。そこでコエンザイムQ10を同時に摂取することで、副作用を抑える効果を狙います。


.

<トップページへ戻る>

Copyright © 2009 臨床でよく使われるコエンザイムQ10系医薬品 All rights reserved.